ない過払い金|目的論的解釈による適用除外の可否について

過払い金のある特定外国子会社等である。


規定は,特定外国子会社等の所在地国 における事業活動が正常なものとして経済的合理性を有する場合にまでタ ックス・ヘイブン税制の対象とすることは,我が国の民間企業の海外にお ける正常かつ合理的な経済活動を阻害することになるので適当ではないと 考えられることから,課税要件を明確化して課税執行面における安定性を 確保しつつ,正常かつ合理的な経済活動につき同税制の適用を除外する目 的で,当該特定外国子会社等が独立企業としての実体を備え,かつ,その 行う主たる事業が十分な経済的合理性を有すると考えられる一定の場合に 関して,具体的かつ明確な要件を定めて,例外的に,同税制(同条1項) の適用除外を認めたものであると解される。
同条3項においては,適用除 外が認められるためには,事業基準,実体基準及び管理支配基準のほかに, その行う主たる事業に応じて,非関連者基準又は所在地国基準を満たすこ とが必要とされているところ,これは,本店所在地国において資本投下 を行い,その地の経済と密接に関連して事業活動を行っている場合には, その地に所在していることについて十分な経済的合理性の存在を推認し得 ることから,同項1号に掲げる事業以外の事業(製造業,小売業,農業, 林業,水産業等)が主たる事業の場合については,その事業を主として本 店所在地国において行っている場合として政令で定める場合に該当すると きは,所在地国基準を満たすものとして,適用除外を認めるが,同号に 掲げる事業(卸売業,銀行業,信託業,証券業,保険業,水運業又は航空 運送業)が主たる事業の場合については,その事業活動が必然的に国際的 にならざるを得ず,これらの事業を営む特定外国子会社等に対して地場経 済との密着性を重視する所在地国基準を適用することには無理があり,そ れよりも,その事業の根本が関連者以外の者との取引から成っているか否 かという基準によって事業が十分な経済的合理性を有するか否かを判断す るのが適切であると考えられたことから,上記事業が主たる事業の場合に ついては,所在地国基準によるのではなく,その事業を主として当該特定 外国子会社等に係る関連者以外の者との間で行っている場合として政令で 定める場合に該当するときは,非関連者基準を満たすものとして,適用除 外を認めることとしたものと解される。
そして,上記のとおりの適用除外制度の趣旨及び「その行う主たる事業」, 「その事業を主として(中略)行っている場合」等とする根拠条文の事実 状態に即した文言・内容等にかんがみると,非関連者基準又は所在地国基 準のいずれが適用されるかを決するための特定外国子会社等の「主たる事 業」の判定(製造業又は卸売業のいずれであるか等の判定)は,現実の当 該事業の経済活動としての実質・実体がどのようなものであるかという観 点から,事業実態の具体的な事実関係に即した客観的な観察によって,当 該事業の目的,内容,態様等の諸般の事情(関係当事者との間で作成され ている契約書の記載内容を含む。
)を社会通念に照らして総合的に考慮し て個別具体的に行われるべきであり,関係当事者との間で作成されている 契約書の記載内容のみから一般的・抽象的に行われるべきものではないと 解するのが相当である。
イところで,本件では,P1の主たる事業が卸売業であるか製造業である かが争点となっているが,卸売業と製造業との相違点をみるに,一般的に みて,製造業が,自ら製品を製造した上で販売する事業であるのに対して, 卸売業は,同じく製品の販売を行うものの,自ら製品を製造するのではな く,他者が製造した製品(委託加工製品を含む。
)を購入した上で販売す る事業であると解される。
そこで進んで,製造行為の内容をみるに,その 本質は,製造を行うための生産設備(工場建物,製造設備等)を整え, 製造を行うための人員(監督者,技術者,単純労働者等)を配置して製 造ラインを整え,原材料・補助材料等を調達して製造ラインに投入する ことによって製品の生産を行うことにあると考えられる(製造行為は,こ のように物的施設,人的態勢等を必要とするからこそ,前記アのとおり, 所在地国基準が導入されたのであって,卸売業については,これらの施設 等を必ずしも必要としないために,所在地国基準ではなく非関連者基準が 導入されたものと考えられる。
)。
そして,製造行為を行うことによって, 最大の利潤を獲得するためには,品質・コスト・納期を適切に管理して, 顧客の満足を得ることが不可欠であるところ,上記管理を適正かつ効果的 に行うために,製造業においては,一般的に,当該会社の設立目的を 踏まえつつ,(a)人員の組織化,(b)事業計画の策定,(c)生産管理 (品質管理,納期管理を含む。
)の策定・実施,(d)生産設備の投資計画 の策定,(e)財務管理(損益管理,費用管理,原価管理,資産・資金管理 等を含む。
)の実施,(f)人事・労務管理の実施が行われているところで ある。
ウこれらの製造業の特質を踏まえ,前記アの「主たる事業」の判定に当た っての基本的な考え方に従って考えると,特定外国子会社等の主たる事業 が製造業に当たるか卸売業に当たるか,すなわち,販売する製品の製造を 自ら行っているか否かを判断するに当たっては,現実の当該事業の経済活 動としての実質・実体がどのようなものであるかという観点から,(ア)製 品製造のための生産設備(工場建物,製造設備等)の整備,人員(監 督者,技術者,単純労働者等)の配置及び原材料・補助材料等の調達等 への当該特定外国子会社等の関与の状況を踏まえた上で,(イ)当該特 定外国子会社等の設立の目的,製品製造のための(a)人員の組織化, (b)事業計画の策定,(c)生産管理(品質管理,納期管理を含む。

商標権の譲受け

原告は,産機興業の在庫商品等の売却の交渉に立ち会ったことはないし,被告の役員その他から本件商標権の譲受けの申出を受けたことも,譲渡の交渉をしたこともない。
産機興業は,平成13年7月16日の倒産以降,倒産対応に熟達した人物として紹介されたB税理士に任意整理の手続を主導させており,原告はその個人財産を産機興業のためにほとんど投げうち,また精神的及び肉体的に困窮し,心房細動のため自宅で療養して,産機興業には出社していなかった。
原告の出社しない産機興業の社内では,同社のD等が対応に苦慮しており,他方同社の当時の取締役であったCは同社のために個人で借入れを行っていた。
Eは,このような窮地にあるCに,前記(1)のとおり申出をしたところ,Cは,窮地を脱すべく,原告に対して本件商標権を譲渡するよう要請したが,原告はこの要請に応じなかった。
C及びDは,平成13年8月,原告に対し,倒産前に世話になった取引先に挨拶に行って欲しいと頼み,同人らとともに被告の池袋支店に赴いた。原告は,この際,Cから印鑑を持参して欲しいと頼まれたが,同人の依頼を無視して印鑑を持参しなかった。
ところが,原告は被告の池袋支店の一室で,被告の取締役のEないしFから,覚書に押印するよう求められ,Cも,原告に対し,同社の従業員を助けるため覚書に押印するよう再三懇願した。
原告は,本件商標権を無償で譲渡することを全く予想していなかったのでいったん沈黙し,印鑑を持参していないとの理由で押印を拒絶した。
しかし,再度Cから泣きつかれ,他方,被告の担当者が「A」の印鑑を準備した。原告は,被告のEらや産機興業のCらに取り囲まれ,心臓病が突発したらどうしようかと不安に駆られて,やむなく覚書に署名押印した。
なお,原告は,譲渡証書(乙2の2)に押印したことはない。


(d)生産設備の投資計画の策定,(e)財務管理(損益管理,費 用管理,原価管理,資産・資金管理等を含む。
)の実施及び(f)人事・労 務管理の実施等への当該特定外国子会社等の関与の状況等を総合的に考慮 した上で,(ウ)製品の製造・販売を行うために関係当事者との間で作成さ れている契約書の記載内容も勘案しつつ,事業実態の具体的な事実関係に 即した客観的な観察によって,社会通念に照らして個別具体的に判断すべ きものと解される。
2 争いのない事実等(証拠により認定した事実は末尾に証拠を挙げた。
) (1) 当事者 ア原告らは,東京都に居住する住民である。
イ被告水道局長は,地方公営企業法に基づき東京都が経営する水道事業及 び工業用水道事業に関し,その業務を執行し,かつ当該業務につき東京都 を代表する権限を有する者である。
ウ被告知事は,東京都の執行機関であって,東京都の財産を管理する一般 的権限を有する者である。
エ被告東京都建設局総務部企画計理課長(平成20年3月31日以前の職 名は同部計理課長。
以下「被告建設局課長」という。
)は,被告知事から, 受益者負担金の支出命令権限を委任された者である。
オ被告東京都都市整備局総務部企画経理課長(平成15年度は都市計画局 総務部企画計理担当課長。
以下「被告都市整備局課長」という。
)は,被 告知事から,水源地域対策特別措置法12条1項に基づく負担金(以下 「水特法負担金」という。


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適用
除外
規定

国際的な租税回避行為
被告の主張の要旨)
措置法66条の6は,いわゆる国際的な租税回避行為を防止するためのタ ックス・ヘイブン税制として立法されたものであり,1項において同税制が 適用される特定外国子会社等を定義した上で,3項において適用除外要件を 定め,特定外国子会社等が独立企業としての実体を備え,かつ,その所在地 国で事業活動を行うことについて十分な経済的合理性がある場合には,1項 の規定を適用しないとして,課税要件を明確かつ具体的に定め,その適用範 囲を国際的な租税回避の事案に限定するとともに,法の適正な執行が担保さ れるようにした規定であると解される。このような同条3項の趣旨に照らせ ば,同項の適用除外要件を充足しない特定外国子会社等は,同法の適用上, 租税の負担軽減以外の積極的な経済的合理性がないものとみなされるという べきであるから,同条1項の規定が適用されることは明らかであって,原告 主張のように,「我が国企業の国際競争力を弱めるというような事態が生じ る場合」には同条1項が適用されないと解することは,当該要件が不明確か つ抽象的である上,法律に規定が置かれていない適用除外要件を創設するに 等しいものであり,法執行の安定性を著しく害するものであって,原告独自 の解釈にほかならず,失当であることは明らかである。
第3 当裁判所の判断
1 争点(1)(非関連者基準の充足の有無(P1の主たる事業は卸売業か製造業 か))について
(1)ア措置法66条の6第1項(タックス・ヘイブン税制)の規定は,内国 法人が,法人の所得等に対する租税の負担がないか又は極端に低い国又は 地域に子会社を設立して経済活動を行い,当該子会社に所得を留保するこ とによって,我が国における租税の負担を回避しようとする事例が生ずる ようになったことから,課税要件を明確化して課税執行面における安定性 を確保しつつ,このような事例に対処して税負担の実質的な公平を図るこ とを目的として,一定の要件を満たす外国会社を特定外国子会社等と規定 し,これが適用対象留保金額を有する場合に,その内国法人の有する株式 等に対応するものとして算出された一定の金額を内国法人の所得の計算上 益金の額に算入することとしたものであると解される(最高裁平成17年 (行ヒ)第89号同19年9月28日第二小法廷判決・民集61巻6号2 486頁参照)。